ライブ!Subway Jazz Orchestra feat. Nils Wogram & Hayden Chisholm: “Getting Rooted”

(Last Updated On: 2017 11/22)

2017年11月8日(水)ライブに行ってきました。

Subway Jazz Orchestra (-> website)が Nils Wogram (trb) と Hayden Chisholm (alt) をフィーチャー。
まず一言。メッッッッチャよかった!

 

 

。。。でもそれだけではレポートにならないので、もう少し詳細を書いてみます。

ライブスタートは夜8時半。入場料は 18€(通常)か 12 €(学生など)でケルンのジャズではアッパークラス。(twitter で日本円に換算してくださった方によると大人約2371円、学生1581円らしいです)もちろん何十ユーロするライブとかもありますし、あの二人をソロフィーチャーしていたらこのお値段では安いです。ビッグバンドの方も非常にいい音を出すので、逆に他のライブをもう少し値上げした方がいいと実感。

ライブに行こうと思ったきっかけは左に写っているCD

Nils Wogram と Hayden Chisholm が長年一緒に弾いているワーキングバンド「Root 70」の2010年リリースの一枚。機会があったらぜひ聞いてみてください。(ディスクユニオンへ)なぜかワクワクするというか、ノリノリになります(笑)ジャズなんですけどね、ピアノとかギターがいない、つまりハーモニー担当がいないバンドです。そして二人ともケルン音大で学んでいた時期がありました。

で、いざライブへ。
ハコは「Subway」。一昔前はケルンでジャズといえばここだったらしいです。

1970年代から Subway では Dizzy Gillespie, Chet Baker, Dexter Gordon, Art Blakey, Ray Brown など、ジャズの大物がその跡を残していったそうです。(公式ページ参照)それからしばらくはジャズクラブとして有名どころではあったものの、21世紀になって現代風クラブに変わっていったのはジャズファンからしてみれば残念だったことでしょう。他のジャズクラブが出来ていく中、Subway でジャズが演奏されることはなくなった。。。そう思っていた矢先に若手のジャズアーティストがここで新しいビッグバンドを立ち上げ、定期ライブをするようになったのは2015年だったと思います。それが Subway Jazz Orchestra(SJO)。(動画は公式ページから借りさせていただきました)

 


 

前置きはこのくらいに。

Subway には地下への階段を降りて入場料を払い右の扉を開けて入ります。立ち込める熱気の壁を抜け、バンドメンバーと客とが入り混じっているところでなんとか右手のバーカウンターへ。飲み物を頼んだら次はライブ鑑賞のための立ち位置探し。当然数少ない椅子(多くても40席ぐらい?)はとうの昔に埋まっているので、バンドを横から見られるカウンターの前に陣取ります。真四角の4分の一の一角にバンド、その周りをエル字型に囲むようにして客がいる感じです。定期ライブもここ数回大盛況だったそうで、150人ぐらいはいるであろうハコはちょっとしたラッシュ状態でした。

バンドメンバーがだんだん集まってきて、「ちょっとごめんね」と言いながら Hayden が横を通り過ぎていきます。今晩のプログラムは前半が Root 70 の歴代アルバムから5曲をビッグバンドメンバーが独自にアレンジしたもの。後半は Nils と Hayden がそれぞれ過去にビッグバンド用に書いた曲を披露しました。

Haydenの音はバンドがどんなに押し上げてきても、マイペースで軽く、それでいて埋もれない、まるで飛んでいるような感じでした。唯一の歌曲ではHayden本人がマイクを握り、バンドメンバーはニヤニヤ。実は以前彼の歌声は聴いたことがあるのですが、一言で表すと。。。。エロい(笑)
因みに彼はメールスフェスでインプロヴァイザー・イン・レジデンスとして一年活躍している世界的なプレーヤーです。

Hayden Chisholm, photo by Peter Tümmers
Hayden Chisholm, photo by Peter Tümmers

Nilsは上手い、巧い、旨い!バンドのトロンボーンたちも負けじと対抗する姿が面白く、それでもNilsのソロではみんな真剣、吸い取ってやろうと言わんばかり。ラストの曲は彼の書いた長めのサウンドトラック的な曲(ハリーポッターに出てくるお城をイメージ)と長めのスイートでした。

Nils Wogram, photo by Peter Tümmers
Nils Wogram, photo by Peter Tümmers

SJOはほぼ正規メンバーが揃っていました。ブラス隊はバランスが取れていた感じで、今回はトロンボーンが特に見せ場の多いプログラム。木管はサックス、フルート(アルト含む)、クラリネット、バスクラ、なんでも一定のレベルを下回らない安定感が。そして私の一押しはピアノとギターの二人。リズム隊は全員実力者で、特にピアニスト Sebastian Scobel とギタリストの Philipp Brämswig のソロは記憶に残りました。ピアノソロはいくつかあったのですが、彼の多様性と、ジャンルにとらわれずその時の雰囲気に合わせてあの調律の狂いがちなアップライトをあんなによく聞かせることができるのには、正直妬けます。ギタリストはギャップがすごく、見た目はおとなしい優等生なのに、目を閉じると自信たっぷりのロックな音と盛り上げ方を心得ている感じがしました。

全体的にバンドとソリスト二人の技量が見られ、みんなが楽しんでいることが分かるような、客側も楽しくなる演奏でした。

ビッグバンド好きには自信を持ってお勧めできるSJOです。

最後に写真をアルバムにしてみました。雰囲気が読み取れるかと思います。今回使わせてもらった写真は Peter Tümmers という方が撮ったもので、ここでの使用には彼の了承を得ています。彼はケルン市内のありとあらゆるジャズライブに出かけては写真を撮り、アーティストたちにその写真を提供しています。彼も携わった「ケルンジャズ写真カレンダー」なるものができたらしいので、購入しようか考え中です。。。

live at the "Subway", photo by Peter Tümmers

Picture 7 of 7

live at the "Subway", photo by Peter Tümmers

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